介護施設でも使える体操シリーズ~立ち上がり~

今回ご紹介する体操は
立ち上がりの運動です!

いわゆる
スクワット運動です。

下肢を鍛える上でも重要な運動ですし、
立ち上がりは運動機能としても重要です。

体操や機能訓練の中で
しっかりと練習して
安全にしっかりと立ち上がれるように
しましょう!

 

では、順番に解説していきます!

 

どんな効果があるの?

 

立ち上がり運動の効果の1つは
下肢の筋肉を全体的に刺激できる
挙げられます。

この体操で
下肢の筋肉のほぼ全てを
刺激できると言っても過言じゃない
くらいに、いろいろな筋肉に
刺激を与えることが出来ます!
(全てと言うと過言かもしれません)

私たちが行うスクワットも
キング・オブ・エクササイズ
言われるくらい効果は絶大です!

 

さらに高齢者の場合は
立ち上がり動作の獲得にも大きな
効果を発揮します。

私がの経験になりますが、
麻痺があり車いすだった利用者さんが
手すりを摑まれば立てるようになったり、
立ち上がりの際の介助が
軽介助(腰を少し支えるくらい)に
なったりと
かなりの効果がみられています。

高齢者の場合は
筋肉をつけるよりも
体の動かし方を思い出す
といった効果の方が大きいかもしれません。

 

どうやればいいの?

 

それではやり方を解説していきます!

少し前にスクワットブームがあり
それを知っている方の多くは
間違えたやり方をしているので
改めてやり方を確認してみてください!

1、手は膝、もしくは手すりなどを持つ
2、お辞儀をするように上体を前に倒す
3、頭の位置が足の上にきた辺りでお尻を上げて
  立ち上がる

座る時は、
1、後ろにイスがあることを確認する
2、お辞儀をするように上体を倒す
3、上体を倒しながらゆっくりと膝を曲げて座る

この動きを繰り返していきます。

大切なポイントは2つ!

・膝を前に出し過ぎない
・お尻を後ろに突き出しすぎない

この2つです

多くの方は
・膝はつま先よりも前に出さない
・お尻を後ろに引く
と覚えていると思いますが

正しくは
膝はつま先よりも少し前にでても大丈夫
お尻は後ろに突き出さない
(頭を前に倒しすぎない)
です!

詳しくは次のポイントの所で解説します!

 

 

意識した方がいいポイントは?

それでは先ほどのポイントを
解説していきましょう!

まずは
次の図をみてください。

キャプチャ_2017_02_08_18_07_32_694

 

この中で正しいスクワットは
左側のやり方です。

少しわかりにくいかと思いますが、
真ん中のように膝を前に突き出す
ように行うと膝を痛めてしまう
危険性があります。

そして
右側のようにお尻を後ろに突き出して
頭の位置が前にきすぎると
今度は腰を痛めてしまいます。

多くの方は
膝を前に出さないように
お尻を後ろに下げすぎて
頭が前に倒れすぎてしまっています。

正しいフォームは
足の真ん中(土踏まず)の辺りに
頭がくるように意識しながら
お尻を下げるイメージで行います。

わかりやすく伝えると
イスに浅く腰掛けるイメージです。

 

少し考えてみていただきたいのですが
イスから立ち上がる際に
足を少し引きませんか?

膝がつま先よりも絶対に前にでては
いけない理論だとこのやり方はNGですよね?

でも介護の現場はもちろん
立ち上がる際は少し足を引くと
「立ち上がりやすくなる」
「足が前にあると立てない」
と教わったり教えたりしていると思います。

これは矛盾していると思いませんか?

 

正しいフォームは
膝はつま先よりも少しくらいなら前にでてもOKで
お尻を下に下ろすイメージで
頭は足(土踏まず)の真上にあるように
行います。

お尻を後ろに突き出す様なフォームは
不自然なフォームとなってしまいます。

 

正しいフォームを
しっかりと覚えて行うようにしましょう!

 

 

注意点は?

 

注意点は先ほどからお伝えしている点と
座る際はゆっくりと行うことです。

勢いよく座ってしまうと
圧迫骨折を引き起こしてしまう
可能性もあります。

座る際はゆっくりと行うようにしてください。

また
立ったり座ったりするような
頭の位置が変わる運動では
めまいや立ちくらみを引き起こす方も
いらっしゃいます。

特に起立性低血圧はそのまま
倒れてしまう危険性もあるので
注意が必要です。

 

 

まとめ

 

今回は
正しいスクワットのやり方の
解説のようになってしまいましたが
いかがだったでしょうか?

正しく行えていましたか?

改めて正しいやり方を確認していただき
怪我がないように安全に行えるようにしましょう!